言葉の妙味(2)-的を●る

 

最近のことですが、「仲間」との会話の中で、私が「かつて**さんから的を得たご意見をいただいた」と言いましたら、「それは間違いです。的を射るです」と指摘されました。

 

私の場合、日常会話では問題がなくても、説教や公共の放送に携わりますので、「標準」となる言葉遣いが求められます。そういう意味で、こういうチェックはほんとうに助かりますね。


ところがこの場合は、実は・・・なんですよね。

時は流れ、「的を得る」は間違いだと言い出しっぺの三省堂国語辞典監修者の飯間浩明氏がこんなことを書いています。
「『三省堂国語辞典』第7版では、従来「誤用」とされていることばを再検証した。「◆的を得る」は「的を射る」の誤り、と従来書いていたけれど、撤回し、おわび申し上げます。「当を得る・要領を得る・時宜を得る」と同様、「得る」は「うまく捉える」の意だと結論しました。詳細は「得る」の項を。」

つまり、「間違いではない」と訂正されました。『三省堂国語辞典』第7版は2013年12月発行ですから、このニュースはまだほとんど知られていないかもしれません。

「的を射る」が無難にも聞こえます。が、私の場合、心象的には「射る」より「得る」ですね。

ちなみに英語では、次のような表現の違いがありますね。
「的を得る」 Get a target  あるいは to be to the point
「的を射る」 Hit a target  あるいは strike a chord

これまで「誤用」と言われてきたものが、時代とともに変更、修正、訂正されているものがあります。

先の「新たし」から「新しい」に変わったように。。。

日々精進!

 

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